和式トイレを洋式に変える工事は、平均して二日間から三日間の工期を要するのが一般的です。この「三日間」という数字の中に、どれほど濃密な作業工程と人件費が詰め込まれているかを知ることは、費用の妥当性を判断する上で非常に有益です。初日は、最も騒音と埃が出る解体とはつり作業が行われます。古い便器を壊し、段差を撤去し、大量の廃材を搬出するだけで一日はあっという間に過ぎ去ります。二日目は、給排水配管の移設と、電気コンセントの増設、そして大工による床の下地作りが行われます。配管が固まるのを待つ時間や、水平を精密に測る作業が含まれるため、この工程も短縮することは困難です。三日目には、内装の貼り替えと新しい便器の据え付け、そして試運転が行われます。それぞれの工程には、解体工、配管工、電気工、大工、内装工といった、異なる専門スキルを持つ職人たちが関わります。一つの小さなトイレという空間を仕上げるために、これほど多くの専門職が入れ替わり立ち替わり作業を行うのですから、その人件費の合計が十数万円に達するのは当然の結果とも言えます。逆に、あまりにも短い工期や安すぎる人件費を提示する業者は、重要な工程を省いたり、多能工と呼ばれる一人の作業員に全ての工程を無理にこなさせたりしている可能性があり、仕上がりの精度や長期的な耐久性に懸念が残ります。また、リフォーム期間中の「トイレが使えない問題」も、間接的なコストや不便さを生みます。仮設トイレを庭に設置すればそのレンタル料がかかりますし、近くのコンビニや公衆トイレを利用するのは心理的な負担が伴います。こうした目に見えないコストも考慮に入れれば、多少費用がかかっても、手際よく確実に工程をこなしてくれる経験豊富な業者に依頼することが、結果として最短の期間で日常生活を取り戻すための賢明な投資となります。工期の長さと人件費の高さは、手抜きのない確実な施工が行われている証拠でもあるのです。