ラバーカップでの応急処置もむなしく、ついに専門の水道業者に助けを求める決断をした時。電話口で待つ間、一体どんな人が来て、何をするのだろうという不安がよぎるかもしれません。しかし、プロの作業には明確な手順と根拠があります。その流れを知っておくことで、安心して修理を任せることができるでしょう。業者が到着して最初に行うのは、利用者からの丁寧なヒアリングです。いつから詰まっているのか、何か流してしまった心当たりはあるか、これまでどんな対処を試みたかといった情報を共有することが、原因を特定するための重要な手がかりとなります。その後、実際に水の流れを確認し、詰まりの程度を診断します。そして、最も重要なのが、作業を始める前に必ず作業内容と料金を明記した見積書を提示してくれることです。この時点で内容に納得できなければ、依頼を断ることもできます。信頼できる業者は、このプロセスを決しておろそかにしません。診断の結果、ティッシュなどによる比較的軽度な詰まりと判断されれば、まずは「ローポンプ」と呼ばれる業務用の圧力ポンプを使って作業が行われます。これは家庭用のラバーカップよりもはるかに強力な吸引力と圧力を持っており、多くの紙詰まりはこれで解消することができます。しかし、それでも詰まりが解消されない場合は、原因が排水管の奥深くにあるか、より頑固なものである可能性が考えられます。その際は、便器を一度床から取り外して直接詰まりの原因を除去したり、長いワイヤー状の器具や高圧洗浄機を使って配管の内部を清掃したりといった、より専門的な作業へと移行します。無事に詰まりが解消されたら、トイレットペーパーを流してみて、正常に水が流れることを利用者と一緒に確認して作業は完了です。最後に、今後の再発防止のためのアドバイスをしてくれるのもプロならではの対応と言えるでしょう。一連の流れを知っておけば、万が一の時も冷静に、そして的確に判断を下すことができるはずです。
プロはここが違うトイレ詰まりで業者を呼んだ後の流れ